すのうろぐ

日々のこと、趣味のこと

この体がもうひとつあればコーヒーをたくさん飲めるのに

コーヒーが好きだ。

1日に飲む水の量よりコーヒーのほうが多いくらいコーヒーが好き。

多分私の体内の水分は80%がコーヒーだと思う。

 

そんなコーヒー好きな私。

多い時は1.5ℓくらいコーヒーを飲んでいる。

 

エチオピア、コロンビア、インドネシア・・・海外に行ったことはないけど、コーヒーは私を世界のあちこちに連れていってくれる(熱帯地区限定)

その瞬間がたまらなく愛おしい。

昔の人はこれを恋と名付けたのだろう。

事実、私はコーヒーのせいで恋と同じ状況に陥っている。

 

夜眠れない(カフェイン作用半端ない)

いつもコーヒーのことを考えている(どハマりするとそればかり)

コーヒーを飲むとドキドキする(カフェインによる動悸)

何日も会えないとつらくてしかたない(中毒)

分かるはずないのにコーヒーのことを何度も調べる(まだ知らないおいしいカフェがどこかにあるはず)

 

そんな恋する私の素敵な1日を紹介してみたいと思う。

ただの惚気になってしまうかもしれない。

 

 

 

まずは今日早起きした自分。気付けに缶コーヒーのブラックを1杯。

ブレンドだと思うので、ブラジルとかグアテマラとか一気に飛んで行った感じ。

うん。缶コーヒーってあんまり飲まないけどたまにはいい。

ただ、アイスは失敗だったと言わざるを得ない。手が軽く震えていた。

用事のため外出。

 

その後用事を済ませて帰る前にコーヒー屋でエチオピアを一杯。

瞼を閉じれば、熱帯の山岳地帯でコーヒー豆を積む感じのいいお兄さんの顔が浮かぶようだ。

これも甘みがして素敵なコーヒーだ。

 

自宅で昼食をとり自分で淹れたマンデリンを300mlほど飲む。

インドネシアでコーヒーを収穫するこれまた笑顔のさわやかなお兄さん、そのお兄さんと半年後に結婚する幼馴染の娘が笑いながら空を見上げている・・・

たった一口飲んで、そこまではひとまず妄想した。

あっさり目に淹れたコーヒー。この甘酸っぱいテイストを存分に味わい青春の何たるかを知る。

それは雄弁に。まるで絹のように横たわる文字をきれいに並べていくように・・・。

 

 

 

甘酸っぱい青春など1mmも経験していないけどね

 

 

 

その後は散歩に出かけた。

冬空の下、寒さに弱いくせに風を感じたくなったのだ。

外に出たとたん、いきなり外出を後悔したくなる強風にあおられたけどここまで来たらもう後には引けない。

 

 

久しぶりに市場内にあるコーヒー屋へと歩を進める。

5年以上行っていないかもしれない。

 

 

並べられているコーヒー豆を見る。

中南米ブレンド・・・。ここのコーヒー屋もなかなかのラインナップだ。

ぎゅうぎゅうに詰められたコスタリカのコーヒー豆と目があった気がする。

コーヒー豆が私に話しかける。

 

あなたの一声で、窮屈な瓶から私をそっと連れ出してほしいと。

そうすればあなたの口にそっと触れ、コスタリカの空に連れていく・・・と。

 

私は意を決して、店員に「コーヒーを1杯ください」と言った。

 

 

 

残念なことに瓶に入っていたコーヒー豆は使われなかった。

 

 

おそらくブラジルだろう。

国としては近いが残念な結果となった。

 

でもこれはこれでいい。最近はアフリカコーヒーばかりだったから久しぶりに中南米のコーヒーを飲んだ気がする。

 

 

手に握るカップから温かさが伝わる。冬の街。

 

 

 

 

何度もコーヒーを口に運ぶうちに私の体内にある異変が生まれる。

 

 

 

 

 

「コーヒー飲み過ぎてめっちゃ気分悪い。」

 

 

おそらくこの時点でだいぶ飲んでいると思う。

しかも今日は割と続けざまに飲んでいるのでそれもあると思う。

 

 

吐気、動悸、脱力感。

この世の悲しみをすべて背負ったかのように私の表情はみるみる険しくなっていく。

ちなみにコーヒーミルはボンマックを使用している。買ってよかった。

 

なんとか倒れる前に家に帰ることができた。

吐気も動悸も脱力感ももうない。

 

ただ少しだけ胸がむかむかする。胸やけだろう。

激しく後悔した私は、何度も水をのみ体を休めた。

 

おかげで今は何ともない。

どうやら峠は去ったようだ。

 

 

 

 

安心してマンデリンを再度淹れて本日最後のコーヒーを楽しんでいる。

 

 

 

おばんどす、インドネシアの素敵な青年とその婚約者。

そちらは今昼だろうか(時差は多分2時間くらいしか変わらない)

やっぱり冬は寒いのだろうか。

 

「あなたの仕事は国境を越えてひとりの人間を確実に幸せにしている」と伝えてあげたい。

 

あなただけじゃない。今この時もコーヒーの収穫、販売、輸送、焙煎、抽出に携わるすべての人に私は伝えたいと思っている。

でもあまりに数が多すぎる。

 

 

ああ、体が足りない。

なんでひとつしかないのだろう。

 

この体がもうひとつあればコーヒーをたくさん飲めるのに

もっと「ありがとう」を感じられるというのに。